ホンダ・CR-Z、3年後のリセールバリューは52~54%?買取相場は中クラス
2016/09/28
CR-Zのリセールバリュー・買取相場は
画像出典:www.honda.co.jp
CR-Zとは?
CR-Zは2010年よりホンダ技研工業が製造・販売しているハイブリッドエンジンを搭載した3ドアハッチバックのスポーツクーペです。公式には「シーアールズィー」と読みますが、「シーアールゼット」とも呼ばれています。
フィットなどにも搭載されている1.5L i-VTECエンジンとHonda IMAシステムを組み合わせたハイブリッドスポーツとも言えるモデルとなっています。
CR-Zの特徴
ハイブリッドカーとしては世界初となる6速MTが設定されていることと、「SPORT」「NORMAL」「ECON」の3つの走行モードの中から好きなモードを選択できる3モードドライブシステムを搭載していて、Hondaらしい走りを楽しむことが可能となっています。
2012年のマイナーチェンジでは、ハイブリッドシステムが改良となり「PLUS SPORTボタン」を押すと、3リッターV6エンジン並の加速感が得られるとされています。
CR-Z、リセールバリュー・買取相場の目安
では、リセールバリューの検証について述べていきたいと思います。
それには基準となる条件が必要なので、以下の通りとします。
基準とするCR-Zのモデル
車種:ホンダ・CR-Z
年式:2013年
グレード:α ※6MTモデル
走行距離:20,000km程度
ボディカラー:ホワイトパール
修復歴:なし
新車時本体価格:245.2万円
まず、リセールバリューを知るためにはその車の相場を知る必要があります。そのため、「下取りシミュレーション」「実際の査定価格」「中古車価格から算出した相場価格」の3方向から考えていきたいと思います。
CR-Zの3年後の「下取り相場」「実際の査定価格」「中古車価格から算出した買取相場」
ホンダ・CR-Z (2013年式・3年落ち) |
下取り価格 |
実際の査定価格 |
中古車価格から算出した買取相場 |
3年落ちの査定相場 |
136万円 (*1) |
133.4万円 (*2) |
127.9万円 (*3) |
(*1)下取り価格
メーカーHPからシミュレーションしたところ、下取り価格は136万円という結果でした。
※注意:車種名やグレードのみでの価格で、細かい設定はこちらでは行えません。そのため、実際の価格ではシミュレーションより下回っていることも多いようです。
(*2)実際の査定価格
実際の買取り実績を調べたところ、上記の基準と一致する個体のもので133.4万円となっていました。因みにこの価格は一括見積もりを利用した時のMAXの査定価格となっています。
※こちらは細かいグレードまで近い条件となっています。
(*3)中古車価格から算出した買取相場
現在販売されている中古車価格から理論的なリセールバリューを算出したいと思います。
限りなく近いと思われる個体の平均価格は182.7万円となりました。
一般的には中古車価格の70%が買取り価格と言われているので、182.7×0.7=127.9万円となります。
※残り30%は必要経費(陸送費用・オークション費用など)や運営費となっています。
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ホンダ・CR-Z (2013年式・3年落ち) |
下取り価格を基準にした場合 |
実際の査定価格を基準にした場合 |
中古車価格を基準にした場合 |
リセールバリュー |
55% |
54% |
52% |
計算式 |
136÷245.2万円 |
133.4÷245.2万円 |
127.9÷245.2万円 |
※小数点は四捨五入
つまり、CR-Zの3年後のリセールバリューは52%~55%という結果になりました。
CR-Zのリセールバリュー・買取相場が良い5つの理由
1.(プラス要因)購入者からの高い評価
CR-Zは製造中止が決まるぐらいなので、お世辞にも人気の高いモデルとは言えません。しかし、購入したユーザーからの評価は高いとされています。評価や口コミの一部は以下のようになっています。
①様々な走行を楽しむことが出来る
高速道路では「SPORT」モードにして、パドルシフトのアップ・ダウンを楽しんでいます。時には「PLUS SPORT」ボタンを押してF1の様な気分を味わっています。下道に降りた時にはノーマルモードにして走行していています。
②デザインがかっこいい
未来的なデザインがかっこいいと思います。青く光るメーターはキレイというだけではなく、視認性も高くて印象的です。
CR-Zの青く光るメーター
③スポーティなのに経済的
走りを楽しみたいと思うとどうしても燃費や維持費が犠牲になります。しかし、それらを両立させたいと考えている人にとって、これほど良い車はなかなか存在しないのではないのでは?
2.(プラス要因)MTモデルの方がリセールバリューは良い
CR-Zは走行を楽しむ車であるため、パドルシフトで操作できるといっても、やはりCVTよりMTの方に人気が集まっているようです。そのため、下取り価格で比較した場合にはあくまでもシミュレーションですが、MTモデルが136万円に対してCVTモデルでは123万円となり、10万円以上の価格差が生じています。
3.(プラス要因)マイナーチェンジ以降の改良モデルだから
今回基準となった2013年式と言えば、マイナーチェンジを迎えた後期モデルとなります。前期モデルの時には、走行性能を重視して作られたモデルであるという認識と、速そうなエクステリアとは対称的にパワー不足やトルク不足を指摘されていたようです。
それらを補うことになり、ハイブリッドシステムに改良を加えたのが後期モデルだということです。つまり、元々走行性能に重点を置いているユーザーたちはこの評判を知っているはずなので、当然後期モデルの方に需要が集まります。そのため、年式的なことを省いても後期モデルのリセールバリューが高くなるのではないでしょうか。
4.(プラス要因)ホンダ車はリセールバリューが高め
ホンダは北米においても知名度が高く、トヨタに次いで人気があります。日本車が占める全米での新車販売台数は2015年には38%を超え、ホンダだけでも全米では日産より若干多い10%近くのシェアがあります。
ホンダの高級車ブランド・アキュラ
画像出典:carcast.jp
つまり、全米で購入している新車の中で約10台に1台はホンダ車ということになります。しかも、トヨタ・ホンダは在庫不足になるほど好調なのだそうです。そういった世界的な評価もリセールバリューに影響しているのではないでしょうか。
5.(マイナス要因)不人気のため2016年中の生産中止が決定となった
ハイブリッドの利点を活かした走行性能重視で作ったモデルがCR-Zです。しかし、世の中の流れとしては基本的に走行性能よりも燃費が良い車や人がたくさん乗れるといった、実用的な車に人気が集まる傾向にあります。
CR-Zのリセールバリュー・買取相場まとめ
CR-Zですが、発売当初以降は人気の低迷が目立つモデルではありましたが、他のハイブリッド車と十分肩を並べられるほどのリセールバリューとなりました。考えられる主な要因としては、ハイブリッド車であるということと今では少なくなったMT設定がこちらも希少なハイブリッド車に設定されているという点が影響したのではないでしょうか。
今回の基準となったモデルがもしもCVTだった場合には、最低ラインは50%を割っていた可能性も否定できません。しかし、それでもCR-Zはただでは転ばないといった、ホンダらしい車だと言える1台なのかもしれません。
画像出典:http://www.photo-ac.com/