バイク買取、査定士が見る5つのポイント&フルカウル・アメリカンスタイルの査定ポイント
バイクの買取査定では、どのようなポイントを重点的に見ているの?
バイクの買取査定では、必ずといって良いほど注目されるポイントから、車種によって注目されるポイント等、一定の傾向が存在します。
「新車・極乗車と比較して、どれほど劣化・損傷しているか?」を買取査定士は、くまなくチェックするのです。
今回は、買取査定士がどのような点をチェックしているかをご紹介します。
項目によっては日頃のメンテナンスによって劣化具合が異なる為、将来の買取価格に大きな影響を与えるケースも。
まだ売却を考えてないライダーの皆さまも、これを機に小まめにメンテナンスすることをお勧めします!!
1.フロントフォークの点錆び・オイルシールの劣化
オートバイの前輪を支えるフロントフォーク部品の劣化は、中古車買取では必ずと言ってよいほど注目されるポイントです。
前輪の浮き沈みをコントロールする可動部である為、使用状況や経年劣化によってヘタリが生じ、乗り心地や走行フィーリングに悪影響を及ぼします。
インナーチューブというパーツにはコーティングが行われていますが、これが劣化し錆が発生することがあります。点の様な錆で発生する為「点錆び」と呼ばれ、その錆はオイルを密閉しているオイルシールに深刻なダメージを与える癌の様な厄介なものです。
交換は高額な修理費用が必要となる為、買取業者にとっての要チェックポイントになります。
錆びないように日頃から清掃・メンテナンスを欠かさずに行うことが大切です。
2.フレーム修復歴
フレームの修復歴は、オートバイを店頭販売する場合や業者オークションに出品する際に「修復歴あり」の記載が必要となる為、買取時の重要なチェック項目の一つです。
フレームの曲がりや破損は、部品交換ではどうにもならない損傷なので見逃せないポイントです。間違いなくチェックされる項目と言えるでしょう。
フレーム溶接個所のチェックや塗装、ハンドルストッパーの損傷等が主なチェック箇所になります。
3.ハンドルのブレ
走行試乗が行える場合は念入りにチェックされるポイントです。
試乗した際の走行フィーリングによってフロントフォークを支える三つ又(トップブリッジ、ステム等)の曲がり等を判断します。
走行チェックによりハンドルのブレが無いか、転倒した際の損傷による違和感が無いかがチェックされます。
4.エンジン音
発売から長い月日が経過している車両や、走行距離が多い車両は要チェックとなるポイントです。エンジンに組み込まれるパーツ(ベアリング等)の、異常なメカニカルノイズをチェックします。
5.補修塗装・全塗装や純正外装からの交換
転倒歴をチェックする際の重要なポイントにもなる塗装歴の有無。それだけではなく、後から塗られた塗装や補修された外装は耐久性も悪く、減額対象となるケースが多い傾向にあります。
社外製の外装に交換されている車両(主にフルカウル車両)も、減額となるケースが多くあります。
転倒した場合に純正外装を外した上で装着されているケースが多い為です。
カスタム等による全塗装を行った場合でもカウルの補修歴や転倒歴が無い場合は、その旨を買取時に伝えることが重要です。
ワンオーナーの場合は買取価格のマイナスを抑える事ができるかもしれません。
車種やジャンルによって、要チェックされるポイントも異なる?
どの車両でも厳しくチェックされる「共通のチェック項目」があれば、反対に車種やジャンルの違いによって買取査定額に影響を与えるポイントが異なるケースも。
例えば、とあるタイプのオートバイでは走行距離を重視する傾向にあり、またあるタイプでは転倒歴や外装の傷によって減額が激しい等…ジャンル別で注意すべきポイントが分かれるのです。今回はその例を2つ紹介させて頂きます。
フルカウル外装を採用するオートバイの買取査定
フルカウル車両とは、車両全体が樹脂外装等で覆われているタイプの車両を指します。
スポーツタイプのオートバイ等に採用されるフルカウル外装ですが、査定時では内部の状態が見えづらく、チェックし辛いと言えるでしょう。
- 純正外装・純正塗装が装着されている状態か
- 転倒歴は無いか
- エンジンの異音
- 過剰な走行をした痕跡
上記の様なポイントが特に重要視されるでしょう。
激しいスポーツ走行に使われることも多く、また高次元の繊細な設計で組み上げられている車両が多いのが特徴です。
微細な転倒歴でも、高い走行性能を誇っているバランスが損なわれる場合があります。
アメリカンスタイルを採用するバイクの買取査定
アメリカンスタイルのオートバイの特徴として、長距離を走行する為のゆったりとした乗車ポジションや、安定感のある車高・長いホイールベース(前輪と後輪の距離)が挙げられます。
- 外装の傷
- 塗装・メッキの劣化や錆
- 車両下部のフレーム傷
などが注意深くチェックされるポイントとなるでしょう。
ポリッシュ(磨き)仕上げやメッキ塗装が多用される傾向にあり、そのようなメタルパーツの劣化は販売時の見栄えに大きく影響しいます。
また、設計時の最低地上高が低い為、フレーム下部の傷もチェックされます。
更にローダウンカスタムによって車高が下がっている車両は、フレーム下部に傷がついていることも少なくありません。
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どうすれば高価買取してもらえるのか?
今までは買取査定士がチェックする大まかなポイントを説明してきました。
これらのポイントはオートバイ購入時のチェックポイントと共通の項目も非常に多い為、知っておいて損はないでしょう。
ここからは「どうすれば高価買取してもらえるのか??」という点を説明したいと思います。
- 一括査定、買取査定額を比較し、該当車種を得意とする業者に買取してもらう
- 傷がある部品を、交換してから買取してもらう
- カスタムパーツを純正に戻して買取してもらう
- 洗車をする
1.バイク一括査定:どのような状況でも買取価格を上げることができるテクニックと言える
バイクの買取は競争の時代。
他車よりも高く買取を行うことを掲げている業者も多い為、買取価格の比較は重要です。
そして、平均よりも高く買取をしてくれる業者に買取を依頼すること。
得意とする車種に関しては他の買取業者よりも高額で買取を行っているケースも珍しくありません。
2.部品を交換してから買取:少し手間が掛かりますが、傷等があり減額が指摘されることがわかっている場合に有効
車両に傷があるパーツを、中古の傷がないパーツと交換してから買取査定に出すテクニックです。
これは交換する際に購入するパーツが、高すぎる場合はメリットよりもデメリットが上回ってしまう為、中古パーツをネットオークション等で安く調達する必要があります。
買取時に非の打ち所がない状態にすることで、買取時の印象・交渉にも影響を与えるでしょう。
3.カスタムパーツを純正に戻して買取:カスタムバイク専用になりますが、トータルの金額では得をするケースがある
カスタム車は、特例を除き買取時にあまり高評価にはならないのが現実です。自宅で保管しているスペアの純正パーツや、中古純正パーツをネットオークションで購入することによって、カスタム箇所を純正パーツに戻しても買取査定額はあまり変わらないケースも多いでしょう。
そして、外して余った社外パーツを後から売却した方がトータルで得をすることも珍しくありません。社外パーツの大まかな売却額を事前に調べておく必要があります。
4.洗車:基本的なことの様に思えますが、買取時には意外と面倒で、おろそかになっている場合が多い
洗車後のバイクは状態もわかりやすく、見栄えが買取交渉に与える影響は少なくありません。
また、見えづらい状態で買取を行うと、後になって減額等のトラブルになるケースもあります。
洗車してからバイクを買取に出すことは、実はとても重要なポイントなのです。
如何でしたか??
今回は買取時に査定士が注目するポイントを紹介すると共に、買取時のコツも紹介させて頂きました。
高額買取のコツは、次のオートバイ購入時の注意ポイントにも繋がっているため、知っていて損はありません。
また、買取査定は実際に現車を確認する際に減額されるがことが多い為、要注意ポイント覚えておくこと=将来手放す際に高価買取に繋がると言えるでしょう。