トヨタ・プリウス、3年後のリセールバリューは52~55%?買取相場は中クラス
2016/09/28
ハイブリッドカーの代名詞ともいえるプリウスのリセールバリュー・買取相場は?
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プリウスは、1997年よりトヨタ自動車が製造・販売している世界初とも言える量産型ハイブリッドカーで、セダン型となっています。ミニバンタイプの「プリウスα」もラインナップされているほか、電気自動車モデルの「プリウスPHV」やSUVモデルの「C-HR」なども発売される予定となっています。
●プリウスα
画像引用:www.carsensor.net
●プリウスPHV
画像引用:www.carsensor.net
●C-HR
画像引用:response.jp
ハイブリッドカーのパイオニア的存在で、海外における評価も高く著名人などが所有していることでも有名になりました。また、世界93ヶ国で発売されているトヨタ自動車の主力モデルのひとつです。
因みに「プリウス」という名前は、ラテン語で「~に先立つ」とか「~に先駆ける」という意味があり、まさしくハイブリッド界のパイオニアにはふさわしい名前となっています。
プリウス、リセールバリュー・買取相場の目安
それでは、次にリセールバリューについて検証していきたいと思います。
車の条件はかなりバラバラになるので、求めやすくするためにもある程度基準を設定させていただきます。
基準とするプリウスのモデル
車種:トヨタ・プリウス
年式:2013年
グレード:S
走行距離:40,000km程度
ボディカラー:シルバー
修復歴:なし
新車時本体価格:231万円
まず、リセールバリューを知るためには相場を知る必要があります。そこで、下取りシミュレーション・実際の査定価格・中古車価格から算出した買取相場という3方向から考えてみたいと思います。
プリウスの3年後の「下取り相場」「実際の査定価格」「中古車価格から算出した買取相場」
トヨタ・プリウス (2013年式・3年落ち) |
下取り価格 | 実際の査定価格 | 中古車価格から 算出した買取相場 |
3年落ちの査定相場 | 120万円 (*1) |
127万円 (*2) |
119万円 (*3) |
(*1)下取り価格
まず、大まかな下取り価格をメーカーのホームページよりシミュレーションしてみました。
走行距離、ボディカラー、修復歴などは省かれているので、あくまでも参考値なのですが、結果は120万円の下取り価格となりました。
※口コミなどを見ると、実際の買取り価格は下回っていることの方が大半のようです。
(*2)実際の査定価格
実際の買取り実績を調べたところ、上記の条件と一致する個体で127万円となっていました。因みに、こちらの買取り価格は一括見積もりサイトを利用した時のMAXの査定価格となっています。
※買取った時期が古ければ当然買取り価格も高くなってしまいますが、こちらは数日前に買い取られたばかりのデータとなっています。
(*3)中古車価格から算出した買取相場
では、中古車価格はどのようになっているのでしょうか。
新車とは違って完璧に同一条件というのは難しいので、なるべく条件に近いと思われる個体を見てみました。2013年式、ボディカラーはシルバー、グレードは「S」、事故歴なし、走行距離は4万キロ前後のほぼ上記の個体です。
これらの販売価格の平均は170万円でした。
一般的に中古車販売価格の70%が買取り価格と言われているため、170×0.7=119万円となります。
※因みに、残り30%は業者の利益、オークション出品に必要な経費、陸送の費用、人件費などの必要経費となっています。
つまり、大体119万円前後で買い取られているということになります。
プリウスのリセールバリューは52%~55%
トヨタ・プリウス (2013年式・3年落ち) |
下取り価格を基準にした場合 | 実際の査定価格を基準にした場合 | 中古車価格を基準にした場合 |
リセールバリュー | 52% | 55% | 52% |
計算式 | 120万円÷231万円 | 127万円÷231万円 | 119万円÷231万円 |
※小数点は四捨五入
つまり、プリウスの3年後のリセールバリューは52%~55%ということになります。
他の車と比べると、プリウスのリセールバリューは中レベル
3年後のリセールバリューでいうとトップクラス(日本で根強い人気のミニバン・海外で人気のSUVなど)は60%をこえてきます。
一方で、軽自動車など新車価格が比較的安く新しいモデルが矢継ぎ早にでて新車が人気の車種は、リセールバリューの下位クラスで、場合によってリセールバリューは40%を下回ります。
ですのでプリウスのリセールバリュー52%~55%は、トップクラスには及びませんが、そこそこ良いといえるレベルでしょう。
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1.(プラス要因)プリウスは国内における新車販売台数で常に上位
言わずと知れた有名車種の上、購入層も多いことが挙げられるでしょう。それに、ここ数年での国内における新車販売台数は常に上位となっていることからも、セールス面での人気の高さは驚異的とも言えると思います。
2.(プラス要因)トヨタ車は全般的にリセールバリューが高い
それに、リセールバリューには製造しているメーカーの存在も重要なファクターのひとつにはなることはよく知られていますが、プリウスに関しては世界のトヨタということもあって、信頼性が高いというのも高値になる理由として十分考えられます。
3.(マイナス要因)最盛期の人気に比べれば少し下火
ただ、最近になって少し前のハイブリッドカーブームに比べるとプリウスの販売台数も若干落ち着いているため、中古車市場では需要よりも供給の方がやや多くなっている印象があります。
4.(マイナス要因)税金優遇で中古車よりも新車が人気
それにプリウスの場合は、税金などの面においても新車時に多くの恩恵を受けることが出来るという理由から、中古車での購入よりも新車で購入する人の方が多いことも特徴です。
プリウス、リセールバリュー・買取相場のまとめ
上述した相場や理由のように、プリウスのリーセルバリューは国産車トップクラスとまではならないようです。
しかし、プリウスの場合にはむしろ税金や燃費の面で購入を決める人が多く、あまりリセールの時のことまでは考えていないように思います。逆にそれだけの恩恵を受けながら、リセールも悪くないのだから、本体価格以外ではどこまでもお財布に優しい車なのかもしれません。
補足)プリウスの特徴をおさらい
燃費が良い
ハイブリッドカーであるため非常に燃費が良く、最新モデル(2015年~)の最軽量モデルではJC08モード走行燃費が40.8km/Lという圧倒的な数値で、ガソリン車の中ではアクアと並んでトップクラスの燃費性能となっています。
特に最新モデルでは燃費性能だけではなく、低重心化によって走行性能なども向上しているため走りの楽しさも味わうことが出来ます。
高い静粛性
遮音材や吸音材などの配置やEVドライブモードでは静かな走行が可能となっています。そのため、住宅街などにおいても近隣に騒音で迷惑になるといった心配もかなり軽減されます。
車内においても、エンジン音がほとんど聞こえない代わりにロードノイズはどうしても発生してしまいます。こちらも上級グレードになると遮音性フロントガラスが追加で付いてくるので、気になるロードノイズもかなり軽減されます。
環境に優しい
プリウスを選択する人にとって、一番購入するきっかけとなるのが環境の良さではないでしょうか。CO2の排出に関してはガソリン車の中ではトップクラスに少ないとされていて、国の「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」の認定を取得しています。
2014年には、年間で540万トンものCO2排出量を抑制したというデータも報告されています。
装備が充実
プリウスには主なグレードに「L」「S」「A」などがあります。中でも廉価モデルとされているのは「L」となっているのですが、そのLでも装備は充実しています。例えばサイドエアバッグやカーテンエアバッグ、4輪ディスクブレーキ、VSC、アルミホイールなど、他社の廉価モデルでは装備されていないようなものが標準で装備されているのです。
画像引用:car-sokuhou.com
また、「A」にはトヨタの先進技術である「Toyota Safety Sense P」という、衝突回避支援システムが装備されています。これは単眼カメラとミリ波レーダーの組み合わせによって、事故を未然に回避・軽減する機能です。車両はもちろん歩行者の検知も可能となっています。
安心の安全設計
最新モデルのプリウスでは、安全性も高く世界からも高評価を受けています。ヨーロッパで実施されている自動車安全テスト(衝突安全試験)であるユーロNCAP(エヌキャップと読む)では5つ星を獲得。また、アメリカで実施されている自動車アセスメント(人・車両・道路環境の3要素でのテスト)においても最高安全評価を獲得しています。
画像引用:response.jp
これらのテストは非常に厳しいことでも知られているのですが、プリウスは見事にこれらのテストで非常に優秀な成績を残すことが出来たのです。
画像出典:http://www.photo-ac.com/