マツダ・デミオ、3年後のリセールバリューは33~48%?買取相場は低い
2016/09/28
デミオのリセールバリュー・買取相場は?
画像引用:www.carsensor.net
デミオとは?
マツダが1996年から製造・販売しているコンパクトハッチバックです。発売当時はマツダの経営難でしたが、短期間かつ低コストで開発されたにも関わらず異例の大ヒットとなり、マツダの救世主的存在となりました。
また、日本以外の北米や欧州でも発売されていて、現地では「Mazda2(マツダ2)」という名前で発売されています。
デミオの特徴
ボディがコンパクトな上に小回りが利くため、運転が苦手だという女性や免許を取得したばかりの初心者、軽自動車から少し大きな車に乗ってみたいという方でも運転しやすいのがデミオの大きな特徴です。
2014年には、「魂動-Soul of Motion」をコンセプトにフルモデルチェンジが行われています。新開発ディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.5」を搭載していて、柔らかいハンドリング、乗り心地、力強い走りなどがユーザーを魅了しています。また、「2014年度グッドデザイン賞金賞」や「2014-2015 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。
デミオ、リセールバリュー・買取相場の目安
では、リセールバリューの検証について述べていきたいと思います。
それには基準となる条件が必要なので、以下の通りとします。
基準とするデミオのモデル→人気の高い現行モデルの前モデル
車種:マツダ・デミオ
年式:2013年
グレード:13C-V・スマートエディションⅡ
走行距離:30,000km程度
ボディカラー:不人気色(ブラック・ホワイト・シルバー以外)
修復歴:なし
新車時本体価格:116.1万円
まず、リセールバリューを知るためにはその車の相場を知る必要があります。そのため、「下取りシミュレーション」「実際の査定価格」「中古車価格から算出した相場価格」の3方向から考えていきたいと思います。
デミオの3年後の「下取り相場」「実際の査定価格」「中古車価格から算出した買取相場」
マツダ・デミオ (2013年式・3年落ち) |
下取り価格 |
実際の査定価格 |
中古車価格から算出した買取相場 |
3年落ちの査定相場 |
44万円 (*1) |
38.4万円 (*2) |
56.1万円 (*3) |
(*1)下取り価格
大まかな下取り価格をメーカーのホームページよりシミュレーションしました。
走行距離、ボディカラー、修復歴などは省かれているため、あくまでも参考値となりますが、結果は44万円の下取り価格という結果でした。
※口コミなどでは、実際の買取り価格はこのシミュレーションした「下取り価格」を下回っていることの方が大半だと言われています。
(*2)実際の査定価格
実際の買取り実績を調べたところ、上記の基準と一致する個体のもので38.4万円となっていました。因みにこの価格は一括見積もりを利用した時のMAXの査定価格となっています。
※買取った時のデータが古ければ当然買取り価格は高くなってしまいます。しかし、この価格は数日ほど前に実際に買い取られたばかりの、新しいデータとなっています。
(*3)中古車価格から算出した買取相場
それでは、実際に現在販売されている中古車価格から理論的に算出していきたいと思います。
中古車の場合は新車と違って完璧に同一条件ということはあり得ないので、極力上記の基準となる条件に近いと思われる個体を選出しました。
これらの販売価格の平均は80.2万円となりました。
そして、一般的には中古車価格の70%が買取り価格と言われているので、80.2×0.7=56.1万円となります。
※因みに残り30%は業者の利益、オークション出品にあたって必要な経費、陸送費用、人件費などの必要経費となっています。
つまり、理論上では大体56.1万円前後の価格で買い取られているということになります。
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マツダ・デミオ (2013年式・3年落ち) |
下取り価格を基準にした場合 |
実際の査定価格を基準にした場合 |
中古車価格を基準にした場合 |
リセールバリュー |
38% |
33% |
48% |
計算式 |
44万円÷116.1万円 |
38.4÷116.1万円 |
56.1÷116.1万円 |
※小数点は四捨五入
つまり、デミオの3年後のリセールバリューは33%~48%という結果になりました。
デミオのリセールバリュー・買取相場が悪い5つの理由
1.(プラス要因)マツダNo1の人気車
デミオは、マツダの中では最も売り上がっているクルマです。2015年度における新車年間販売台数でも、8位となっていて年間で約7万2,000台も売り上げています。因みにマツダが掲げる目標台数が6万台だということと、同クラスのライバル車であるトヨタ・ヴィッツが7位で7万7,000台だったことを考えると、大健闘していると言えるのではないでしょうか。
2.(プラス要因)海外でも人気がある
日本国内だけには留まらず、世界各国でもデミオは「Mazda2」として販売されています。また、トヨタ自動車の北米向けモデルへ年間約5万台のOEM供給にも合意していて、サイオン(トヨタが北米で展開する若年層向けブランド)iAが2015年9月より販売されています。
サイオン・iA
画像引用:response.jp
そういった背景からも、世界的に売れているモデルだと言えます。
3.(マイナス要因)モデルチェンジ前のリセールバリュー
人気の高い現行モデルの販売は2014年で、今回基準となったモデルのリセールバリューは2013年ですから、モデルチェンジ前です。しかも先代モデルは2007年から製造されているため、このころには販売台数も落ちてきていたと予想されます。
3代目・デミオ
画像引用:www.carsensor.net
恐らく2014年のモデルチェンジ後のデミオであれば、もっと良いリセールバリューが期待できるのではないでしょうか。
4.(マイナス要因)大幅な値引き?
今回基準となった2013年モデルは先代モデル末期です。この頃になると、翌年にはフルモデルチェンジを控えているという情報も新車購入層に流れていたのではないかと予測出来ます。
しかし、そうは言ってもディーラー側も車を売らなければならないので、1年待たれても困るため、大幅な値引きやオプションを多く付けることによって販売を促進します。こういった値引きが行われていたことを査定士も見逃すはずがなく、リセールバリューに反映された可能性があると言えます。
5.(マイナス要因)中古車価格からの算出のみリセールバリューが良い
先述の表を見ていると、上限である「中古車価格から算出した買取り価格」だけが高くなっています。他の「下取り価格」や「実際の買取価格」のリセールバリューは極端に低いことがわかります。つまり、中古車市場では高値で売られているけれど、下取りや買取りでは安く買い叩いているという可能性も出てきます。
一昔前まではマツダ車と言えば、とても低いリセールバリューで知られていたので、そうした過去の出来事を利用して暗黙のうちに安く買取られているかもしれませんね。もし人気がなくてなかなか売れないのでならば、買取り価格や下取り価格自体がそもそも安いのですから、在庫として残ってしまう可能性もある高値には設定しないと思うのですが…。
デミオ、リセールバリュー・買取相場のまとめ
最近のマツダ車は国内・国外問わず評価が見直されてきています。デザイン面や新しいエンジンの開発など、独自性が出てきていますし、それら以外の面においても購買意欲をそそるような機能を搭載するなど、著しい企業努力が見えているメーカーです。
画像引用:autoc-one.jp
そんなマツダの中でもデミオは最も販売数が多く人気の高いモデルですから、マツダが掲げる「魂動」がコンセプトになった現行モデルであれば、今回算出したリセールバリューよりも良い結果になると思われます。
また、燃費の良さ、維持費の安さ、快適性、取り回しの良さなどリセールバリュー以外の魅力もたくさんあるので、購入しても後悔しないのではないでしょうか。
画像出典:http://www.photo-ac.com/