日産・マーチ、3年後リセールバリュー44%?買取相場は中クラス
マーチのリセールバリュー・買取相場は?
マーチとは?
日産自動車が1982年より製造・販売しているハッチバックタイプのコンパクトカーです。コンパクトカーの代名詞として長年愛されているロングセラーモデルとなっています。欧州においては「マイクラ」の名前で販売されていて、2代目モデルでは日本・欧州の両方でカー・オブ・ザ・イヤーに輝いたこともあります。
また、現在では一般的になりつつありますが、日本車にしては珍しくフルモデルチェンジのスパンが長いという特徴を持ったモデルとしても知られています。
マーチの特徴
マーチと言えば、やはり可愛らしいエクステリアデザインをしていて、丸型のヘッドランプやアーチを描いたサイドウインドウなどが特徴的です。また、大人4人が快適に移動できるパッケージングや優れたコストパフォーマンスなども魅力的です。
なお、現行モデルは2010年より販売されていて、4代目となります。
マーチ、リセールバリュー・買取相場の目安
では、リセールバリューの検証について述べていきたいと思います。
それには基準となる条件が必要なので、以下の通りとします。
基準とするマーチのモデル
車種:ニッサン・マーチ
年式:2013年
グレード:12S
走行距離:20,000km程度
ボディカラー:シルバー
修復歴:なし
新車時本体価格:99.3万円
まず、リセールバリューを知るためにはその車の相場を知る必要があります。そのため、「下取りシミュレーション」「実際の査定価格」「中古車価格から算出した相場価格」の3方向から考えていきたいと思います。
マーチの3年後の「下取り相場」「実際の査定価格」「中古車価格から算出した買取相場」
日産・マーチ (2013年式・3年落ち) |
下取り価格 |
実際の査定価格 |
中古車価格から算出した買取相場 |
3年落ちの査定相場 |
33万円 (*1) |
44万円 (*2) |
48.3万円 (*3) |
(*1)下取り価格
大まかな下取り価格をメーカーのホームページよりシミュレーションしました。
走行距離、ボディカラー、修復歴などは省かれているため、あくまでも参考値となりますが、結果は33万円の下取り価格という結果でした。
※口コミなどでは、実際の買取り価格はこのシミュレーションした「下取り価格」を下回っていることの方が大半だと言われています。
(*2)実際の査定価格
実際の買取り実績を調べたところ、上記の基準と一致する個体のもので44万円となっていました。因みにこの価格は一括見積もりを利用した時のMAXの査定価格となっています。
※買取った時のデータが古ければ当然買取り価格は高くなってしまいます。しかし、この価格は数日ほど前に実際に買い取られたばかりの、新しいデータとなっています。
(*3)中古車価格から算出した買取り価格
それでは、実際に現在販売されている中古車価格から理論的に算出していきたいと思います。
中古車の場合は新車と違って完璧に同一条件ということはあり得ないので、極力上記の基準となる条件に近いと思われる個体を選出しました。
これらの販売価格の平均は69万円となりました。
そして、一般的には中古車価格の70%が買取り価格と言われているので、69×0.7=48.3万円となります。
※因みに残り30%は業者の利益、オークション出品にあたって必要な経費、陸送費用、人件費などの必要経費となっています。
つまり、理論上では大体48.3万円前後の価格で買い取られているということになります。
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日産・マーチ (2013年式・3年落ち) |
下取り価格を基準にした場合 |
実際の査定価格を基準にした場合 |
中古車価格を基準にした場合 |
リセールバリュー |
33% |
44% |
49% |
計算式 |
33万円÷99.3万円 |
44÷99.3万円 |
48.3÷99.3万円 |
※小数点は四捨五入
つまり、マーチの3年後のリセールバリューは33%~49%という結果になりました。
マーチのリセールバリュー・買取相場がそこそこな6つの理由
1.(プラス要因)女性からの圧倒的な人気
マーチはコンパクトカーの中でも安定した人気を誇っています。可愛らしいデザインに取り回しやすいコンパクトなボディなどの理由により、発売当初より女性から圧倒的な支持を得ているようです。
そうした背景から、高いリセールバリューに繋がっていると予測できます。
2.(プラス要因)レンタカーなどでもよく使われる
一般ユーザーだけではなく、レンタカーなどにもよく用いられるのがマーチの特徴です。レンタカー会社は全国にかなりの数が点在している上、まとめて購入することも多いと思われます。特に格安で提供しているような会社の場合、中古車で状態の良い個体を購入することも考えられるので、比較的新車市場よりも中古車市場での方における需要の方が若干高いのかもしれません。
中古車市場においては当然供給よりも需要が多ければ高値となる傾向にあるため、やや需要の方が多いことがリセールバリューを良くしていると考えられます。
3.(プラス要因)新車・中古車共に買いやすい
マーチの最大の魅力はその価格設定です。新車本体価格を見ても、最廉価モデルの場合は税抜きで100万円程度です。最近の良い軽自動車になると200万円近くしますから、これを考えると非常にお買い得だと言えます。
また、新車価格が安いということは当然中古車価格も安いので、新社会人や免許取得後間もない大学生など、今から車を買いたいという方にも買いやすいのです。当然、これらの理由によりリセールバリューはUPします。
4.(プラス要因)グレードが豊富
マーチが人気の理由ですが、多彩なグレードがラインナップされているため、ユーザーは自分に合った一台を選びやすい環境です。多機能なグレードはもちろん、クラシックな雰囲気の「ボレロ」やスポーティな「NISMO」などといった仕様もあります。
こうした多彩なグレードも人気の秘密となり、リセールバリューを良くしているかもしれません。
5.(マイナス要因)海外で生産されている
国内で車を売る為には、信頼と実績のある日本製であることが重要な場合もあります。マーチの生産は、リーズナブルな価格設定にするためもあって、タイで製造されています。しかし、「外国で作る車は壊れやすい」と考える人も多く、国内製品だと安心で海外製品に不安だとする人も多く存在することは事実です。こういった要因が人気の低下=リーセルバリューの低下という原因に繋がっている可能性もあります。
6.(マイナス要因)メーカー自体がノートに力を注いでいる
日産・ノート
一昔前では、日産のコンパクトカーの代表と言えば間違いなくマーチでした。しかし、近年においてはそのマーチよりもノートの方に力を注いでいる印象を受けます。そのため、マーチの存在感が年々下がってきているようにも見えます。
マーチ、リセールバリュー・買取相場のまとめ
今回算出したデータを見ていると、下取り価格のリセールバリューだけが大きく悪いことが分かります。つまり、マーチの売却を考えている場合、下取りよりも一括査定などで買い取ってもらった方がお得になる可能性が高そうです。
もしかしたらディーラーで購入する層よりも一般の中古車販売店の購入層の方が多いのかもしれません。
コンパクトで便利。税金やガソリン代といった維持費も安いマーチは売却してもそれなりに高値が予想されるので、かなり万能な車なのではないでしょうか。
画像:http://www.photo-ac.com/