スバルのアイサイト最も安全? 自動ブレーキシステム対決、動画で徹底比較!
自動ブレーキ機能とは?
よく言われているのが「エアバッグ」や「ABS」(アンチロック・ブレーキ・システム)に続く、「第3の安全装備」と言われているシステムのことです。特徴としては、障害物だけではなく車両や人間を検知して衝突を回避してくれる機能を持っています。
また、自動運転への足掛かり的な存在とも言え、脚光を浴びています。そのため、各メーカーも力を入れて、より高度な性能にするために取り組んでいる分野とも言えます。
比較1:ブレーキシステムと連動するセンサーの種類
障害物や人間を検知するには当然検知するためのセンサーが必要となります。そのセンサーと連動してブレーキシステムが稼働するということになるからです。
では、センサーにはどのような種類があるのでしょうか?
①ミリ波レーダー
出典:http://www.toyoda-gosei.co.jp/
ミリ波レーダーの特徴
・かなり遠方までの障害物を検知可能。
・悪天候や逆光に強い
・人間を障害物として検知できない
・価格は高額になる
こちらから前方へ放つレーダーが障害物に当たって反射を利用して判断するシステムのため、人を検知することができません。
②光学カメラ(ステレオタイプ・シングルタイプ)
※写真はステレオタイプ
光学カメラの特徴
・形状認識のため人間の形をした動くものの検知が可能
・検知できる範囲はミリ波レーダーより劣る
・悪天候や逆光に弱い
・価格が比較的リーズナブル
③赤外線レーザー
赤外線レーザーの特徴
・価格が最もリーズナブル
・検知できる範囲が短い(30m程度)
検知できる範囲が短いため、車速が30kmくらいまでが限界となります。
販売されている車種によって、これらの特徴を利用して併用しているものもあります。
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では、どの自動ブレーキシステムの性能が良いのでしょうか?実は、こんな面白い実験をした動画があるので紹介したいと思います。
予防安全性能アセスメント評価一覧
メーカー | 車種 | 評価点 |
スバル | レガシィ アウトバック | 40点 |
スバル | レヴォーグ | 40点 |
スバル | インプレッサ | 40点 |
スバル | フォレスター | 39.9点 |
スバル | XV | 39.3点 |
レクサス | LS | 40点 |
レクサス | NX | 26.9点 |
レクサス | IS | 25.5点 |
日産 | スカイライン | 40点 |
日産 | エクストレイル | 32.5点 |
トヨタ | カムリ | 26.2点 |
トヨタ | ハリアー | 22.8点 |
ホンダ | オデッセイ | 25.3点 |
ホンダ | ヴェゼル | 6.7点 |
マツダ | アクセラ | 25.8点 |
マツダ | アテンザ | 27.6点 |
三菱 | アウトランダー PHEV | 22.9点 |
三菱 | eKワゴン | 8点 |
スズキ | アルト | 9点 |
ダイハツ | ミライース | 7.8点 |
この中では、見事にスバル車が優位となりました。
スバル以外でも、トヨタの最新鋭技術である衝突回避支援型プリクラッシュセーフティシステムを唯一搭載したレクサスLSや、新型ミリ波レーダー搭載のエマージェンシーブレーキを唯一搭載しているニッサン・スカイラインは素晴らしい性能を持っていることが分かります。
逆に言うと、トヨタや日産の最高級と言ってもいいようなレベルの車にしか備わっていない最高峰の技術レベルを、スバル車では上級車レベルの車種でも当然の様に装備しているということに驚きです。
比較3:自動ブレーキシステム、輸入車との比較は?
それでは、輸入車を交えて比較した場合にはどうなるのでしょうか?日本の次に技術レベルが高そうなのはドイツ車というイメージがありますが…
走行中に人形が急に飛び出してきたときに自動ブレーキはとまれるのか?
メーカー | 車種 | 自動ブレーキシステムの動作実験 |
VOLVO | V60 | 全然、止まれない |
フォルクスワーゲン | UP | 止まれない |
ミニ | ミニクーパーS | 止まれない |
日産 | デュアリス | 惜しいが、止まれない |
メルセデス・ベンツ | Cクラス | 全然、止まれない |
スバル | アウトバック | 完全に停止 |
結果はやはりスバル車に軍配が上がったようです。
安全性能では先進性が高いと思っていた輸入車だっただけに、少し意外な結果となってしまいました。
国産車の性能がここまで素晴らしいと、同じ日本人としては何だか誇らしい気分になってしまいますね。
スバルの自動ブレーキシステム「アイサイト」とは?
では、優秀な自動ブレーキシステムの「アイサイト」ですが、どんなものなのでしょうか。正確には英語表記で「EyeSight」となるようですが、富士重工業(2017年4月より株式会社SUBARUへと改名予定)と日立製作所・日立オートモティブシステムズによって開発されたようで、当時世界初だったそうなのです!(凄い!)
現在ではVer.2を経て、2014年よりEyeSight Ver.3となっています。主にユニットの小型・薄型化やカメラのカラー化、カメラのカラー化によって先行者のブレーキランプの認識機能の追加、衝突回避の最大対応速度を50km/hに向上、車線逸脱抑制機能の追加など、目を見張るような進化を遂げ続けています。
「アイサイト」の実用性は?実際に事故を回避した例
テストの映像はあったけれど、これらが実用的に活用出来なければ意味が無い!と考えておられる方もいるのではないでしょうか?そんな方のために、実際に危険を回避した例の動画があるので、こちらをご覧いただければと思います。
①前方の急ブレーキによる衝突を回避した例
②信号が変わったのに停止せず走行してきた車を回避した例
これらを見てもらってもわかるように、実際に危険を回避している例もあります。①に関してはあのまま衝突していれば、前方不注意と車間距離を十分取っていなかったということで、こちら側(動画を撮っている方)に過失を問われることになります。
②の場合には、状況からも信号無視をした車が突っ込んできているので、相手の方に過失割合は多くなると思いますが(こちらは前方不注意に問われる可能性もあり)、何より命の危険さえも危うかったのではないでしょうか。
「アイサイト」含め、自動ブレーキシステムへの過信は危険!!
しかし、こういった先進技術が発達するにつれて、つい過信してしまうのが人間の心理と言えるかもしれません。実際にEyeSightにも現段階では機能にも限界があります。
例えば夜間・濃霧・逆光・豪雨などによって視界が悪い時には影響を受けてしまい、100%の能力を引き出すことは出来ません。また、車のカスタムによってセンサーの環境が変わってしまった場合も同様です。純正以外に変更する場合には販売店へ相談した方が良いと思われます。
これからに期待
現状はまだ発展途上の技術であることからも、今後は更に高性能になることが期待されます。日本においても高齢化が進んでいて、高齢者ドライバーも増えてくることが予測されます。どうしても若いころに比べて判断能力や思考能力と言った点で衰えてしまうので、こうした機能がもっと確立されていけば、事故の少ない世の中になるのではないでしょうか。