【初心者向け裏話】買取り業者によって相場が違うのなぜ?4つのタイプ、理由と攻略法
車の買取相場は、どこの業者も同じ...なんてことはありません!
世の中にはホンとにたくさんの中古車買い取り業者がありますよね?
自動車なんて相場が大体決まっていて、どこに売っても買い取金額はそんなに変わらない、何て思っているそこのあなた!
この記事を読まずに業者を決めちゃったら損をしてしまう可能性があります!
今回は元整備士として多くの車とお客様に接し、実際に買い取りも行ってきた筆者が、業者形態別に買い取り担当の査定士や営業マンの攻略法をこっそり教えちゃいます。
自動車買い取り業者の4つのタイプとは?
まずはどんな経営業態の業者があるのか?について
買い取り価格に関係のある企業形態として真っ先にあげられるのは「販売チャンネルの有無」です。
日常生活に当てはめて分かりやすくいうと、商品を仕入れて直接消費者に販売する「八百屋さん」なのか、その八百屋さんに農家から仕入れた野菜を卸す「卸し問屋」なのかということです。
同じく、中古車買い取り業者がとる業態も大きく分けると2つ。
1つ目:買取った車を直接販売する「八百屋さん」方式
ユーザーから買い取った車を整備、清掃美化し商品として仕上げる。店舗に在庫として置いて、売り、利益をあげるスタイル。
2つ目:買い取った車をオークションに流す「卸し問屋」方式
USSやJU、CAA等といった登録した自動車業者のみが参加できるいわゆる「オークション会場」に買い取った商品を出品、転売し利ざやを得スタイルのどちらかです。
買い取り業者4つのタイプ
上記2つの方式と規模を(中小と大手)にわけると、2×2で4つのタイプに分類できます。
規模の違いによる区分 | 直接販売する「八百屋さん」方式 | 直接販売しない「卸し問屋」方式 |
中小企業 |
タイプ1: 小規模営業「街の車屋さん」 |
タイプ3: 中古車を買い取り、手直してオークションに出品「自動車修理工場」 |
大手企業 |
タイプ2: ガリバーやT-up等の全国ネットワーク「販売にも注力する大型買い取り業者」 |
タイプ4: ラビットやユーポス等「販売を行わない大手買取業者」 |
以下4つのタイプごとに、特徴と攻略法をお伝えいたします!
【おすすめ】愛車の相場がなんと『1秒で』わかる!
査定依頼した後、今すぐ相場をチェックできる利用者数No1査定サイト↓↓タイプ1・・・直接仕入れて直接販売する「街の車屋さん」の場合
「街の車屋さん」の特徴&相場に違いがでる理由
一番身近なところでは皆さんに地元で小規模営業している「街の車屋さん」はほぼこのスタイルです。
一部買い取った商品をオークションにやむ無く出品する場合がりますが、ほんとにやむ無くです。
というのもオークションで利ざやを稼ぐより、自社の顧客に販売できた方が利益が高いためです。
また同時にオークションで、不足している在庫を補うための仕入れも行うので、大きな利益の伴う自社販売率が少ないと健全な経営ができなくなります。
「街の車屋さん」の査定額は低い...
よって中古車の買い取り金額はその利益分と商品化にかかる部品代と人件費、果ては中古車ブースの維持費まで計算にいれなければならないので当然「安く」提示されます。
また、行きつけの車屋の、昔から知ってる営業マンに、あまり強く交渉できないのが日本人の悲しいサガ。「いつもお世話になってるし・・・」等と情にほだされるのが関の山、事実私もそういう手を使うこともありました。
結論:直接仕入れて直接販売する「街の車屋さん」の攻略法
- 買取のみの場合、金額にこだわる時は街の車屋さんは避けるべし。情に流されるべからず。
下取りはともかく、純粋な車買い取り業者として街の車屋さんを選ぶのは、メリットが少ないと考えます。
タイプ2・・・買取で仕入れて直接販売する「大手買取業者」の場合
一方、同じ八百屋さん方式でもガリバーやT-up等の全国にネットワークを持つ大型買い取り業者では事情が変わってきます。
ガリバーやT-up等の全国ネットワーク大型買い取り業者の特徴&相場に違いがでる理由
買い取り依頼をした店舗だけでなく、全国を網羅している関連店舗で販売実績の高い車種に関しては、かなり高額の査定金額を提示してくる場合があります。
なぜそんなことが起こるのか、それは地域ごとに人気車種が違うからです。
- 山間部など車での移動が不可欠な地域では2台目、3台目用として例え高走行距離を走っていたとしても、維持費の安い軽自動車に人気が集まります。
- 変わって都市部では、日々の通勤等に公共交通機関を利用することも多く、地価の高さから、2台以上の十分な駐車スペースを確保することができない場合が多いので、一度に大人数が移動できるワンボックスや大型SUVを一台のみ所有するといった需要が高まります。
- さらに大都市圏では、そもそも車の需要が低いですが、セダンタイプが人気などの特徴があります。
全国対応している八百屋方針の業者であれば、
この地域差を利用して、高い価格で売却することができ、当然仕入れである、買取価格も高額が期待できます!(輸送費の問題はありますが...)
この事実を知っているだけでも、買い取り査定に来た営業マンに「今この車どこどこで人気があるみたいねえ」等と先制パンチを喰らわせることだって可能です。
ついでにお伝えしておくと、前述したT-up、トヨタの中古車買い取り部門ですが、当然トヨタ以外の中古車も買い取ってくれます。
ですが、やはりトヨタ車の買い取り金額の方が他のディーラー車より高い傾向があるのは事実です。
もしトヨタ車をお乗りで、近々乗り換えを考えている方は、選択肢の1つにいれた方がよいと思います。(当然乗り換え車も猛烈な勢いでトヨタ車を進められますけど。)
結論:買取で仕入れて直接販売する「大手買取業者」の攻略法
- 地域ごとに売れ筋の車種が存在し、相場に違いが出るので、全国対応している業者さんのほうが当然お得になるケースが多い!
タイプ3・・・「中小の卸し問屋方式」、オークションに流す小規模業者「自動車修理工場」の場合
中古車販売に力をいれるのではなく、あくまで車検や修理、板金等を主力商品と考える自動車整備工場。
個人事業者の多いそれら修理工場は、顧客の求めに応じて、時に中古車を買い取り、手直してオークションに出品して利益を得る場合があります。
小規模業者「自動車修理工場」の特徴&相場に違いがでる理由
これも「卸し問屋方式」と言え、買い取り台数は専門業者に比べれば少ないものの、意外な狙い目になる場合があります。
というのが技術職である彼らは、一般的には高額査定のつきにくい、エンジンに不具合のある車両や、外見が大きくへこんだ車などを引き取り「自らの力」で直し、付加価値をつけてオークションに出品することで、大きな利益を生む事ができるから。
つまり他の買い取り専門大手業者が見向きもしなかった車が、意外な価格で売れる可能性を秘めているのです。
特に板金技術は先行投資さえされていれば、さしたる部品などを必要としない比較的費用のかからないもの。
それを見越して買い取り価格を弾き出すので、こういったことが起こりうるわけです。
小規模業者「自動車修理工場」の査定額例
例)オークションで30万で売れそうな、ボディの大きくへこんだ中古車を、板金にかかる消耗品代やオークション手数料10万円を計算に入れて、10万円で買い取ったとしても、10万円の純利が出るので「御の字」というわけです。単なる買取業者なら、2-3万円になるかもしれません。
規模が小さく、販売にかかるコストがないのもそれに拍車をかれています。
また、修理屋の親父さんたちは元々技術屋さん、買い取り専門業者にいる百戦錬磨の営業マンと違い、価格交渉において押しの弱い方が多いのも事実。
「もう少し色つけてよぉ」何て交渉に渋々のってしまい、後悔していた修理屋の親父さんの姿を何度も目にしたことがあります。
結論:小規模業者「自動車修理工場」の攻略法
- (中小の攻略法)他社であまり価格の付かなかった大きな凹み等のある車の売却は「修理工場」へ持ち込むべし。
- (中小の攻略法)修理屋経営者や担当者には必ず価格交渉を仕掛けるべし。
タイプ4・・・オークションに流す、大手の「卸し問屋方式」の場合
一方大手として全国的に知名度の高いラビットは、他の大手買い取り業者が軒並み販売に力をいれる「八百屋さん方式」に転換するなか、意固地に「卸売り方式」を守る中古車買い取り専門業者。
車~♪売るなら~♪ラビットの特徴&相場に違いがでる理由
そのネットワークを使えば容易く販売チャンネルの充実を図れると思うのですが、実は全国に広がる大手オークション会社「USS」の完全子会社。
用は「USS繁栄のための商品買い付け部門」なのです。
ゆえにUSS会場の平均落札相場を大きく越えるような買い取り査定はほぼ、イヤ、絶対してきません。
どこに出しても買い取り価格に差のでにくい人気車種や状態のいい車を「手軽に、簡単に」売るにはうってつけですが、「一円でも高く」と考える方はこちらを利用するメリットはありません。
大手の「卸し問屋方式」ラビット唯一の利用方法!
1つだけ利用法方があります。それは「買い取り業者との価格交渉の叩き台」にラビットの査定見積もり額を利用すること。
正確にオークションでの相場を提示してくるので「あれ?ラビットでは50万って言われたけど、安すぎない?」と言えばラビットの実情を知り尽くす他社の営業マンは何かしらのアクションを起こさずを得ません。
(ラビットさんごめんなさい。でも本当のことなんですもの)
結論:「卸し問屋方式」の大手買取り業者の攻略法
- (大手の利用の仕方)高品質な車を早く手軽に車を売りたいときは「ラビット」を利用すべし。
- (大手の利用の仕方)反対に1円でも高く売りたいときは「ラビット」に見積もりだけ提出させて、他社との比較対象とすべし。