【2018年6月最新】ホンダ・モンキー125cc、新型の発売日・スペック・価格は?
ホンダ・モンキーといえば同社のスーパー・カブと並ぶほど歴史のある車種なだけに、生産終了の話を聞いて落ち込んでいた方も多いと思います。「国民的アイドル」ならぬ「国民的バイク」といっても過言ではないモンキーなだけに、そのショックは計り知れないものがありました。
ところが、ホンダより2018年4月23日に新型モンキー発売の発表がありました。その新型モンキーがどのように変化しているのか気になるという方も少なくないのではないでしょうか。加えて、基本的な情報だけではなく、復活の経緯などの逸話も知っておきたいですよね。
そこで今回は、新型モンキーの発売日・スペック・価格だけではなく、復活に至るまでの経緯やモンキーという名前が与えられた理由など、気になる点もまとめてお伝えしていきます。
モンキーの誕生から生産終了、125cc発表
画像出典:ホンダ公式サイト
ホンダ・モンキーは、ロングセラーモデルとして多くのライダーから愛されてきました。
1961年に東京都日野市にオープンした遊園地「タマテック」の遊具「モンキーZ100」として製造されていましたが、1967年には公道走行できる「モンキーZ50M」として発売されました。1978年には派生車種の「ゴリラ」をはじめ、くまモンバージョンやモンキーリミテッドといった数多くの限定モデルも発売されました。
しかし、生誕から50周年にあたる2017年には、生産中止が発表されたのです。2017年9月からの排出ガス規制に対応させるためには浄化装置を付ける必要があり、多額のコストがかかってしまうことが大きな理由のようです。
モンキーの復活を決めた理由
ホンダ・モンキーはホンダ創業者である本田宗一郎氏が手掛けた50年の歴史をもつモデルであり、
モンキーはホンダの遊び心。生産中止のままでよいはずはない。(広報:朝日新聞デジタルより引用)
という考えもありました。
また、50ccモデルの最終型である「50周年スペシャル」は、限定500台に対して申し込みが約45,000名あったため、抽選会が行われるほどの反響ぶりでした。
こういった経緯によって、モンキーは125ccモデルとして復活を遂げることになったのです。
125ccに変更された理由
国内向けの50ccモデルというのは、通行による規制や厳格な排出ガスなどがあるため、生産することが難しい状況にあります。また国内のバイク販売台数も減少傾向にあり、海外へと目を向ける必要性があるのでしょう。
現代においては125ccという排気量がグローバルスタンダードで、世界中で販売するために排気量を上げることになったようです。また、排出ガス規制に対応したエンジンを搭載すると50ccにしては価格が跳ね上がってしまうというのも、大きな理由のひとつです。
現時点では50ccモデルの販売は具体的に計画されていないようですが、ユーザーの意見に耳を傾けながら検討していくとのことです。
125ccなのに「モンキー」という車名が採用された理由
モンキーといえば、排気量は50ccで車体はコンパクトというイメージが定着しています。それでもモンキー125がモンキーを名乗るのは、サイズではなく開発思想である遊び心が共通しているためです。つまり、サイズや排気量でモンキーという車名を決めているのではなく、「遊び心」を追求したモデルであることに変わりはないからです。
開発コンセプトが「遊びの達人」であることも、それらを裏付けているといえます。
画像で見るユーザーの反応は?
https://www.instagram.com/p/BgtBwGFHqlh/?tagged=%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%BC125
批判的な声も多いのではないかという予想とは裏腹に、少なくともSNS上ではポジティブな意見が多い印象を受けました。身長が低めの女性には、サイズはやはり気になるところのようです。
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新型モンキーの特徴
画像出典:ホンダ公式サイト
新型モンキーは、ホンダの125ccスポーツモデルである「グロム」をベースに開発されていますが、その特徴は以下のとおりです。
特徴①:スタイリング
前後長を短く、上下にボリューム感のある台形シルエットを採用しています。燃料タンクやシート、サイドカバー、スチールフェンダーといった各パーツは独立感のある形状にしたほか、ヘッドライトやテールランプ、スピードメーター、バックミラーをシンプルな曲面でまとめて、愛らしさを演出しています。
また、趣味性の高いモデルということで、前後フェンダーやマフラーカバーはクローム仕上げとなっています。
特徴②:エンジン
空冷4ストロークOHC単気筒エンジンに4速マニュアルトランスミッションを組み合わせ、低中回転域では力強く、高回転域ではスムーズさを楽しめる出力特性をもっています。これにより、市街地から郊外までストレスなく走行することができます。
特徴③:車体
フレームは、しなやかさと剛性を兼ね備えたバックボーンフレームが採用されています。ヘッドパイプ、メインパイプ、エンジンハンガープレート各部は適度な剛性と強度をもっていて、シートレールは剛性を確保しながらもデザインの基調となるラウンドシェイプに合わせた形状になっています。
ホイールベースは1,155mmに設定されています。モンキー特有のシルエットが確保できるうえ、高速、コーナー、不整地など、さまざまな走行を楽しむことが可能です。
特徴④:足回り
足回りには、倒立フロントフォーク、専用設計のスイングアーム、前後ディスクブレーキ、12インチブロックパターンタイヤなどが採用されています。剛性感と扱いやすさを備えた操作フィールを実現するとともに、クッション性のあるウレタン素材のシートと相まって快適な乗り心地を実現しています。また、フロントのみにABS(アンチロック・ブレーキシステム)が装着されたABS搭載モデルも設定されています。
排気量が大きくなってスピードが出るため、足回りも強化されました。
特徴⑤:装備
ヘッドライトやウインカーといった灯火器には、高輝度で視認性に優れたLEDが採用されているほか、イグニッションON操作でウインクするアニメーションが楽しめる液晶ディスプレイのスピードメーターが装着されています。
ほかには、ポリッシュ工程を加えて仕上げられた艶のある燃料タンクは、オールドウイングマークエンブレムが採用されています。
特徴⑥:カラーリング
主なカラーリングは2色あり、情熱を表現するパールネビュラレッドと、若々しさを表現したバナナイエローが設定されています。燃料タンクは、主体色とホワイトのツートーン(主体色が上、ホワイトが下)となります。
コンセプトモデル・市販予定車を動画でチェック
HONDA「モンキー125コンセプト」東京モーターショー速報!
こちらは、新型モンキーのコンセプトモデルが発表された東京モーターショーでの様子が撮影された動画です。女性レポーターのわかりやすい解説で、身長も伝えられているうえに率直な感想を述べられているので、大まかな雰囲気は十分伝わってくるのではないでしょうか。
新型 ホンダ・モンキー125 市販予定モデル
こちらの動画では、大阪モーターショー2017のホンダブースにて出品された、モンキー125ccの市販予定モデルを撮影されています。
発売日
ホンダの公式サイトで、2018年7月12日に発売することが発表されました。
これまでにバンコクやベトナム、東京モーターショーなどで「モンキーコンセプト」や「モンキー125」などが公開されていて、モンキー復活に期待のかかる声は上がっていました。
2018年3月16日~18日に開催された大阪モーターサイクルショーでは、市販予定車としてモンキー125が出展されて国内の販売も決定したのです。
スペック
画像出典:ホンダ公式サイト
モンキーは従来モデルと比較して、全長+45mm、全幅+155mm、全高+135mmアップしています。詳しいスペックに関しては、以下のとおりです。
通称名 |
モンキー125 |
|
車名および型式 |
ホンダ・2BJ-JB02 |
|
全長×全幅×全高(mm) |
1,710×755×1,030 |
|
ホイールベース(mm) |
1,155 |
|
最低地上高(mm) |
160 |
|
シート高(mm) |
775 |
|
車両重量(kg) |
105【107】 |
|
乗車定員(人) |
1 |
|
最小回転半径(m) |
1.9 |
|
エンジン型式・種類 |
JB02E・空冷4ストロークOHC単気筒 |
|
総排気量(㎤) |
124 |
|
内径×行程(mm) |
25.4×57.9 |
|
圧縮比 |
9.3 |
|
最高出力(kW[ps]/rpm) |
6.9[9.4]/7,000 |
|
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) |
11[1.1]/5,250 |
|
燃料消費率 |
定置燃費値(km/h) 1名乗車時 |
71.0(60km/h) |
WMTCモード値(クラス)1名乗車時 |
67.1(クラス1) |
|
燃料供給装置形式 |
電子式<電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)> |
|
始動方式 |
セルフ式 |
|
点火装置形式 |
フルトランジスタ式バッテリー点火 |
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潤滑方式 |
圧送飛沫併用式 |
|
燃料タンク容量(L) |
5.6 |
|
クラッチ形式 |
湿式多版コイルスプリング式 |
|
変速機形式 |
常時噛合式4段リターン |
|
変速比 |
1速 |
2.500 |
2速 |
1.550 |
|
3速 |
1.150 |
|
4速 |
0.923 |
|
減速比1次/2次 |
3.350/2.266 |
|
キャスター角(度)/トレール量(mm) |
25°00‘/82 |
|
タイヤ |
前 |
120/80-12 65J |
後 |
130/80-12 69J |
|
ブレーキ形式 |
前 |
油圧式ディスク |
後 |
油圧式ディスク |
|
懸架方式 |
前 |
テレスコピック式(倒立サス) |
後 |
スイングアーム式 |
|
フレーム形式 |
バックボーン |
価格
新型モンキーは通常モデルとABS搭載モデルの2つがラインナップしていて、価格は以下のとおりです。
・モンキー125:39,9600円(消費税抜き本体価格370,000円)
・モンキー125<ABS>432,000円(消費税抜き本体価格400,000円)
最後に
画像出典:ホンダ公式サイト
今回は、新型モンキーの発売日・スペック・価格だけではなく、復活に至るまでの経緯やモンキーという名前が与えられた理由など、気になる点もまとめてお伝えしてきました。
2017年の販売終了から2018年7月には、125ccになって販売再開という異例の早さで復活を果たす新型モンキー。賛否両論あるかと思いますが、日本の道路事情にも適していて世界でも活躍できるのであれば、排気量やボディサイズのアップはやむを得ないのかもしれません。
世界にほこる日本生まれ日本育ちのバイクになる日まで、温かい気持ちで見守っていきましょう。