【2018年10月最新】予約殺到!ヤマハ・ナイケンの会見&スペック・価格・発売日
2018/10/14
この記事の目次
■2018年9月13日の会見
9月13日、都内の秋葉原UDXにおいてヤマハの新型LMW「ナイケン」の報道発表会が開催されました。イベントスペースに特設された発表会場では、二輪専門誌を中心に100名を超える報道陣が集まりました。会見は、代表取締役社長・日髙祥博氏のあいさつに始まり、NPM事業統括部長・浜村直己氏による製品解説といった流れで行われました。
会見1:ナイケンの価格1,782,000円
画像出典:ヤマハ公式サイト
- ナイケンの価格は税込みで1,782,000円(税抜き1,650,000円)
であることが発表されました。多くの二輪専門メディアの予想では「200万円近くになるのではないか?」と報じられていたので、概ね予想通りの結果となりました。
ちなみに、ヤマハのナイケン年間販売計画は国内で400台(受注生産)ですが、注文だけで既に400台を超えるほどの反響ぶりのようです。
>>今スグ愛車の買取相場をチェック!会見2:予約開始9月13日から
画像出典:ヤマハ公式サイト
ナイケンの予約は、全国の「NIKEN取扱店」で9月13日より開始しています。こちらも2018年秋頃といわれていたので、やはり予想は的中していたようです。
ちなみに「NIKEN取扱店」とは、専用カリキュラムを受講したナイケンの予約の受付・販売およびアフターサービスを行う販売店のことです。
会見3:日髙社長も試乗
レーシングスーツに身を包んだ日髙社長はクローズドコースでナイケンに試乗、報道陣に試乗した際のファーストインプレッションを明かしました。
「高いグリップ力、安定感を感じられる本物のスポーツツアラーに仕上がっており、爽快感を損なわず快適に乗ることができます。」
画像出典:MotorFan
ナイケン試乗時の動画や写真を見ると、LMWテクノロジーによって大きく車体が傾いています。アマチュアであっても、安心してプロのような走行感覚を得られる「新感覚のスポーツツアラー」であるといえます。事実、ナイケンに試乗している日髙社長は、笑顔で落ち着いているように見えます。
※リーニングマルチホイール(LMW)とは、二輪のように傾斜して曲がる三輪以上の車両のこと
NIKEN=ナイケンの試乗会走行動画①
会見4:コンセプトや想定するユーザー
日髙社長は発表会において、「コンセプトは『Alpen Master by LMW』。LMWの基本性能を高める新ステアリング機構など独創の設計、独創の技術を随所に織り込み、LMWならではの旋回時の安定感の高さを実現しました。」と述べました。
続いて、「想定するお客様はモーターサイクルの知識や経験を豊富にもち、新しい体験にワクワクし、新しい技術にドキドキしていただく皆様でございます。」ともコメントしています。
YAMAHA NIKEN発表会
LMWテクノロジーが目指す究極のゴールは「転ばないバイク」
続く花村氏は、「LMWテクノロジーが目指す究極のゴールは『転ばないバイク』です。」と述べました。
ヤマハは、より安全で快適なモーターサイクルの開発にあたり、1970年代からLMW自体の発想は存在していたといいます。以降、さまざまな試作を行いながら継続して研究を進めていたようで、その完成形が「ナイケン」といえるのではないでしょうか。
続けて、「トンネルの出口や橋のうえで強い風を受けて、ドキッとした経験はありませんか。LMWは横風による車体のふらつきが少なく、安定感があります。また、フロント二輪の高いグリップ力によって、直進時に強いブレーキ操作を行った場合でも車両が安定して止まれます。」と話しました。
いろんなカタチのモータースポーツを提案
ナイケンの誕生により「ひろがるモビリティの世界」を実現、色んな層のユーザーに色んな形の価値を提案することを重視していて、二輪と三輪で安全性の比較や棲み分けなどは考えていないといいます。
また、ナイケンで培った技術は二輪や三輪だけではなく、四輪にも技術革新していきたいと考えているようです。
YAMAHA NIKEN 技術説明
トリシティの成功を受けたヤマハは、2015年の東京モーターショーにおいてコンセプトモデルのMWT-9を発表しました。本格的なスポーツバイクの車体に前に輪の構造を備えたモデルで、2017年の同モーターショーではナイケンの名で出品しました。
海外のライダーからも絶賛されているモデルで、詳しい情報が知りたい方もおられるのではないでしょうか。加えて、ナイケンならではの特筆すべき点やユーザーの反応なども見ておきたいですよね。
今回は、そんなナイケンのスペックや価格といった基本情報をはじめ、注目ポイントやユーザーの反応などもご紹介していきます。
■【最新】インスタで人気の画像&動画
ミラノ国際モーターサイクルショーにも出展したナイケン!ユーザーの反応は?
まだ発売されていないモデルですが反響は大きく、日本だけではなく海外からも大きな注目を集めています。マルチホイールの本格スポーツモデルということで、幅広い世代のライダーに受け入れられるのではないでしょうか。
■【最新】Youtubeで人気の動画
発売間近 YAMAHA LMW NIKEN 解説&詳細 Tokyo Motor Show 2017 東京モーターショーレポ
こちらの動画は、ナイケンが東京モーターショー2017に出品されたときの様子です。細かい部分をヤマハの開発部の方に質問しているので、ナイケンについて詳しく知ることができます。また、動画の後半では東京モーターショー2015年で発表された前身モデルの「MWT-9」や「GEN」の映像も公開されています。
Yamaha NIKEN - Ride The Revolution
こちらはヤマハモーターUSAが公開しているナイケンのPVです。日本刀やテクノロジーといった「和」を感じさせる雰囲気が大きな特徴です。また、0:53頃には先述したダブルソードの由来となった2本のカービングスキー(カービングターンが容易に行えるスキー板)も登場していて、初心者でも上級者のような滑りができることを表しています。
Q.名前の由来は?
ナイケンはヤマハらしさを追求した個性的なモデルです。
2014年発売のトリシティ125と2017年発売のトリシティ155に続くリーニングマルチホイールの第三弾にあたり、ヤマハの成長戦略である「広がるモビリティの世界」を推進するモデルです。
東京モーターショー2017年で話題を集めたもののベールに包まれていた部分が多く、イタリア・ミラノで開催された国際モーターサイクルエキシビジョンにて詳細が公開されることになりました。
ナイケンの名前の由来
車名のナイケンは、二刀流を意味する「NIKEN(二剣)」を英語読みした造語です。
前二輪を二本の剣に例え、その二本の剣が新しい世界を創り出すという意味が込められています。欧米では「ダブルソード」と呼ばれていて、初心者でも簡単にプロのような走りができると好感触のようです。
早くも派生モデルを開発中!?
850ccエンジンを搭載、MT-09をベースに開発されるナイケン。
主なターゲットの欧州では市販モデルが発売されていますが、もう既に派生モデルを開発しているとの噂があります。MT-25をベースにした250ccモデルと言われています。この噂からも、ヤマハがいかに本気で新ジャンルのリーニングマルチホイールを普及させようとしているのか、その意気込みが伝わってきます。
Q.免許は?
ナイケンのような3輪バイクは、免許に対して疑問をもつ方も多いと思います。
実はトリシティの運転も含めて、自動二輪免許が必要です。車体を傾けることのないトライクであれば、普通自動車免許で乗ることができます。しかし、リーンさせて曲がるヤマハの3輪の場合、自動二輪免許を有しておく必要があるのです。
しかもナイケンは排気量が大きいので、自動二輪の中でも大型自動二輪を所有しておかなければなりません。スクーターベースのトリシティとは違い、本格スポーツモデルのナイケンは二輪免許をもたずに乗ると非常に危険です。
必ず大型自動二輪免許を取得したうえでナイケンを楽しんでください。
Q.注目ポイントは?
では、ナイケンの注目すべきポイントをいくつかご紹介していきます。
注目ポイント①:ヤマハが提唱するリーニングマルチホイール(LMW)を採用
ナイケンは、リーニングマルチホイールを採用しています。
リーニングマルチホイール(LMW)とは、二輪のように傾斜して曲がる三輪以上の車両のことで、トリシティ125と155にも採用されました。旋回時に車体と同調して傾斜するヤマハ独自の機構で、フロント2輪、リア1輪というレイアウトが大きな特徴です。
見た目のインパクトは圧巻
まず、初めて目にする誰もが、その異形なスタイリングに驚くことでしょう。
計4本のフロントフォークは通常のモーターサイクルでは考えられず、フロント周りの迫力は圧巻です。しかし、見た目に慣れてくると斬新さや迫力だけではなく、「バイクらしさ」や「ヤマハらしさ」が詰まったモデルであることがわかります。
特にフロント周りは議論の的になり、ヤマハの歴代スポーツモデル開発に携わっている外部会社のGKダイナミックスも交えて、何度も試行錯誤を繰り返したと言います。
二輪では得られない安全性の高さ
ナイケンは二輪では得られない安全性の高さが得られます。
車体の安定性が極めて高いので、ライダーの精神的負担が大きく軽減できるほか、走行中の有効視野が二輪よりも広がります。バイク初心者はもちろん安全性を重視するベテランライダーまで、幅広い人に向いているといえるでしょう。
圧倒的なコーナリング性能
ナイケンは、圧倒的なコーナリング性能をもっています。
フロント2輪に加えて複雑な機構をもっているため横風や路面の外乱に強く、たとえ片側のタイヤがスリップしてももう片方のタイヤによって支えられます。この圧倒的なコーナリング性能を、本格的なスポーツバイクで味わうことができるのがナイケン最大の魅力といえます。
注目ポイント②:847ccの直列3気筒エンジンを搭載
ナイケンに搭載されるのは847cc水冷4ストローク直列3気筒のFIの軽量エンジンです。
MT-09用エンジンをベースに、クランク慣性モーメントの適正化(MT-09比で+18%)やFIセッティングによって、スポーティでありながらもマイルドな操作性を実現します。3気筒ならではの刺激をもちながら、電子制御によって扱いやすく仕上がっています。
フレームは各部の剛性・強度・しなりに応じて工法と材質を使い分けたハイブリッドタイプを採用しています。
注目ポイント③:新機構によって自然なハンドリングを実現
ナイケンは、「LMWアッカーマンステアリングジオメトリー」と呼ばれる新機構を採用しています。
ナイケンでは、一般的なステアリング機構ではフロントの2輪がコーナリングで平行したラインを描けません。そこで採用されたのが同ステアリング機構です。トリシティで採用されたLMWテクノロジーを昇華させた機構で、ナックルエンドとリーン軸を別系統として相互のバランスを最適化したものです。
これにより45度という深いバンク角、高い俊敏性、自然なハンドリングを実現することができます。
注目ポイント④:最新の技術を惜しみなく投入
大型スポーツモデルということで、最新の技術を惜しみなく投入されるナイケン。
- 灯火類は全てLEDが採用されるほか、
- ライダーの走行をサポートするトラクションコントロール、
- 車体の挙動をおさえてスムーズにシフトアップできるクイックシフトシステム、
- クルーズコントロール、
- 3モード設定のエンジンモードを選べるD-modeなどを備えています。
数々の最新装備により、快適なツーリングを実現します。
Q.スペックは?
通称名 |
ナイケン |
車名・型式 |
- |
全長×全幅×全高(mm) |
2,150×885×1,250 |
最低地上高(mm) |
150 |
シート高(mm) |
820 |
エンジン種類 |
水冷4ストロークDOHC |
総排気量(㎤) |
847 |
最高出力(kW[ps]/rpm) |
84.6[115]/10,000 |
最大トルク(N・m[kgf・m]rpm) |
87.5[8.9]/8,500 |
フレーム形式 |
ダイヤモンド |
車両重量(kg) |
263 |
燃料タンク容量 |
18 |
燃料消費量(km/L):定置燃料 |
26.2km/L(60km/L)2名乗車時 |
燃料消費量(km/L):WMTCモード比(クラス) |
18.1km/L(クラス3、サブクラス3-2)1名乗車時 |
画像出典:ヤマハ公式サイト