【保存版】バイクのタイヤの交換時期・寿命、あなたのタイヤは大丈夫?
バイクを走らせるために必要不可欠なタイヤ。
タイヤには、「車両の重量を支える」「駆動力や制動力を伝える」「方向転換や直進の維持」「路面からの衝撃の吸収」といった4大基本性能が求められます。
そんな重要な役割を担うタイヤですが、交換時期のタイミングや寿命はよくわからないという方も多いのではないでしょうか。しかし、命に関わることですから、これを機に交換時期や寿命について詳しく知っておきたいですよね。
今回の記事では、バイクのタイヤの交換時期や寿命、日常点検におけるチェックポイントや心がけたいことなどを中心にお話していきます。
この記事の目次
【基本】バイクのタイヤの寿命・交換時期について
バイクのタイヤの寿命、タイヤ交換のタイミングは、安全に走行できなくなる前です。
一口にタイヤの交換といっても、年数や走行距離が明確に決まっているわけではありません。「●年で交換」「●万kmで交換」などと目にすることはありますが、それらはあくまでもおおまかな目安でしかありません。
バイクの使用方法や保管方法をみても、通勤・通学、峠・サーキット、ロングツーリングといったバイクの使い方、屋外、屋内といった保管方法にいたるまで多種多様です。
そのため、交換が必要になるサインを知っておく必要があるのです。
新品タイヤの溝
画像出典:ブリヂストン
新品タイヤの溝は8mmですが、バイク用はタイプによって最初から5mmぐらいしかないものも存在します。スポーツ色の強いタイヤほど、新品でも溝が浅い傾向にあります。
溝が残っていれば交換しなくても良いというわけではない
溝さえ残っていれば、ずっと使用できるかといえばそうではありません。
タイヤは摩耗だけではなく劣化も考えられるので、古さにも注意する必要があります。一般的に消費期限の目安は4~5年といわれていますが、使用方法や使用環境によって異なるため、メーカーでは正確に何年とは定めていません。
ユーザーによる日常点検やタイヤ販売店での定期点検を推奨しています。
【危険】どうして古いタイヤだとダメなのか?
古いタイヤは、ゴムが劣化してひび割れや亀裂が入ってしまいます。
劣化や摩耗が進むと、タイヤが外部の刺激や内部の圧力に耐えきれなくなってしまい、走行中にバースト(破裂)してしまう恐れがあります。タイヤは生鮮食品と同じく「生き物」なので、なるべく新しいタイヤを装着することをおすすめします。
タイヤのひび割れについて~ひび割れが進むと?~
摩耗したタイヤで走行を続けるとどうなる?
タイヤの摩耗が進行している状態で走ると、まずハンドリングに影響が出てしまいます。ゴムが硬くなっているので、コーナーをスムーズに曲がることができなくなります。雨の日は滑りやすく、燃費も悪化、ブレーキをかけるとロックしやすく、大変危険な状態であるといえます。
バイクのタイヤの交換時期や寿命についてお話しました。では、普段の点検においてどのような点に注意してチェックすれば良いのか、これから見ていきましょう。
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【確認】タイヤのチェックポイント(製造年やスリップサインなど)
タイヤの日常点検で、確認しておきたいポイントをご紹介します。
- 装着しているタイヤの製造年を確認
- スリップサインや溝の深さを確認
- タイヤにキズや変形はないか
これらを定期的に行ったうえで、販売店にも点検してもらうことをおすすめします。
チェック1:装着しているタイヤの製造年を確認
タイヤが古くなっているかどうかは、タイヤの製造年を確認すればわかります。
タイヤ片面のサイドウォールにアルファベットと4ケタの数字が刻印されているのですが、下4ケタの数字で製造年週を知ることができます。刻印された4ケタのうち、最初の2ケタは週、最後の2ケタは年を表しています。
タイヤの製造年週
画像出典:ダンロップ
例えば、画像のように「0117」という数字が刻印されていた場合、最初の「01」は1週、次の「17」は2017年を表しています。つまり、2017年の1週に製造されたということになります。
ちなみに、1999年以前の製造番号は下3ケタが刻印されていて、最初の2ケタが週、最後の1ケタが年を表しています。
チェック2:スリップサインや溝の深さを確認
画像出典:ブリヂストン
タイヤにはスリップサインといって、タイヤの寿命の目安になる印があります。タイヤ側面、サイドウォールについている△マークのことで、ひとつのタイヤにおおむね4~9か所ほど配置されています。この△マークの先の溝の中にスリップサインの突起が1つでも見られれば、交換が必要です。
残溝|タイヤの点検|ダンロップ
スリップサインが見えることが意味するのは…
スリップサインがタイヤ表面に現れたということは、残りの溝が0.8mmに達していることを意味します。0.8mmというのは、道路運送車両法で定められた最低溝なので、この状態で走り続けることは違反となります。250cc以上のバイクの場合、この状態で車検を受けても通らないので、必ず交換しておきましょう。
溝の深さを測るツール
画像出典:モノタロウ
では、どうやってタイヤの溝の深さを知るのかというと、デプスゲージを使って測定します。
ノギスでも測定可能ですが、今ではデジタルのゲージでも1,000円程度から購入することができるので、正確に測定できるデプスゲージをおすすめします。
チェック3:タイヤにキズや変形はないか
タイヤの表面や側面に、キズや変形、異物が刺さっていないか確認しておきましょう。
キズが発生しているとパンクなどの原因につながり、タイヤ内部にまでキズが深いと使用することができません。変形とは、タイヤに盛り上がりや凹凸があるような場合のことです。凹凸がバルジデントであれば問題ありませんが、盛り上がりは内部のコードが切れているピンチカットの可能性があり危険なので、すぐにタイヤを交換しましょう。
キズ|タイヤの点検|ダンロップ
これまで、タイヤの日常点検におけるチェックしたい項目をお伝えしました。次は、タイヤの安全や性能を維持するためにやっておきたいことをご紹介します。
【メンテ】タイヤの安全や性能を維持するにすべきこと
タイヤの安全や性能を維持するために、普段からやっておきたいことは次のとおりです。
- タイヤの温度に気をかける
- 古くなくても3年放置したタイヤは交換する
- 新品タイヤに交換したあとは慣らし運転をすること
これらに注意するだけで、より安全で快適なバイクライフを送ることができます。
タイヤの温度に気をかける
高性能なスポーツタイヤの場合、低温下で衝撃や変形が起きるとトレッド部にひび割れが生じる可能性があります。タイヤが温まっていないと、コーナーで店頭してしまう恐れもあります。そのため、低温時の走行においてはタイヤが温まるまで、スポーツ走行などタイヤに負荷のかかるような走り方は控えておきましょう。
バイクでコケない為に:タイヤの温度を少し気にしてみよう!
古くなくても3年放置したタイヤは交換する
放置していた状態が3年以上続いた場合、できるなら交換するようにしましょう。
これほど長く放置していればタイヤの側面にひび割れがみられたり、トレッド山部分に爪を立てると硬さを感じるようになったりします。また、原付バイクや小型バイクは走行距離が少なくタイヤの摩耗の進行が遅いので、何十年もタイヤ交換をしていないということもあるようです。
ある日突然走らせて転んでしまうことがないよう、放置車両は必ずタイヤ交換をしてから走行しましょう。
新品タイヤに交換したあとは慣らし運転をすること
新品タイヤに交換したあとは、「皮むき」と呼ばれる慣らし運転をしましょう。
新品タイヤには、製造工程で型抜きをしやすくするための離型剤などの薬品が塗布されています。皮むきとは、この薬品を落とすための作業のことです。初めの100kmは急ブレーキや急発進といった「急」のつく動作、無理なコーナリング、ラフロードの走行なども避けるようにしましょう。
慣らし運転により、タイヤ本来の性能を十分に発揮されることができるのです。
【バイク】ドキドキのタイヤ皮むき走行。
【費用】タイヤ交換費用、業者ランキング(1,900円~)
各社のタイヤ交換料金を比較してみたいと思います。
※リンク先は別のページに飛びます
ショップ名 |
50ccクラス |
125ccクラス |
輸入車 |
マッハ(関東で屈指の安さ) |
TL:1,900円~ WT:2,500円~ |
オフ車:1,900円~ TL:1,900円~ WT:2,500円~ |
TL:2,900円~ WT:3,500円~ |
ジャパンタイヤセンタ(関西で有名なタイヤ販売店) |
F:1,500円~ R:3,000円~ |
F:2,500円~ R:2,500円~ |
F:3,000円~ R:3,000円~ |
しゃぼん玉(東海エリア内で工賃が安い) |
F:2,000円 R:3,500円 F&R:4,500円 |
F:2,000円 R:4,500円 F&R:5,500円 |
F:2,000円 R:4,500円 F&R:5,500円 |
2りんかん(全国50店舗以上) |
F:2,590円 R:3,670円 |
F:3,130円 R:4,860円 ※スクーター |
F:3,130円 R:3,670円 ※国産と同じ |
ナップス(全国20店舗以上) |
F:1,700円~ R:2,800円~ F&R:4,500円~ |
F:2,200円~ R:3,800円~ F&R:6,000円~ ※スクーター |
F:2,200円~ R:2,800円~ F&R:5,000円~ |
各業者の詳細は下記のページを参考にしてください。
最後に
今回の記事では、バイクのタイヤの交換時期や寿命、日常点検におけるチェックポイントや心がけたいことなどを中心にお話しました。
タイヤはパンクなど明確なトラブルがあったときはすぐに交換しますが、まだ使えそうと思うとなかなか交換しない人もいます。仮にスリップサインが出ておらず溝が十分にあったとしても、劣化によって破裂してしまうことがあるので、定期的にチェックしておくようにしましょう。
万が一、高速道路でタイヤがバーストしたりハイドロプレーニング現象にあったりすれば大変危険です。自分の命への危険はおろか他人にも迷惑がかかることになるので、タイヤの管理を怠らないようにすることが大切です。