【ビジネスマン必見】ホンダの歴史⑥四輪進出からF1グランプリ参戦

   

■ホンダ・バイク事業の歴史:全7話

■四輪進出からF1参戦

今回の話では、以下のような内容をお伝えしていきます。

  1. ホンダの四輪進出
  2. 日本車初のF1参戦へ
  3. ドイツGP開催
  4. レースの現場に立つ中村の苦悩

ホンダの熱い歴史を、下記から具体的にご紹介していきます。

第1章:ホンダの四輪進出

1962年、日本の経済自由化に先立って共倒れを恐れた通産省は、自動車行政の基本方針を示しました。「各業界の既存メーカーだけを残し新規参入を禁ずる法案」である「特定産業振興臨時措置法」のことで、この特振法が成立すると四輪業界への新規参入が認められなくなってしまうのでした。

つまり、この法案が成立すれば四輪の生産実績のないホンダは、四輪車を製造することができなくなるのです。

結局、翌年には廃案になってしまうのですが、四輪進出の機会を狙っていたホンダにとっては「寝耳に水」といえる出来事でした。自らの技術力を頼りに、世界へ打って出ようという本田宗一郎にとって許しがたい「消極的な政策」と映ったのです。

ホンダは、法案成立前に生産実績をつくるべく、1962年1月に急きょ軽四輪スポーツカー「スポーツ360」と軽四輪トラック「T360」の試作品2車種の製作に着手、東京モーターショーに出品しました。

 

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第2章:日本車初のF1参戦へ

四輪の発表からわずか2年後の1964年8月、初のF1レースに挑むためホンダはドイツにいました。ニュルブルクリンクは、古城ニュルブルク城を中央にした全長22.8kmのコースです。森を超えるためカーブが多く高低差が激しい過酷なコースで、「スポーツカー開発の聖地」と呼ばれています。

画像出典:Wikipedia

実は、ホンダはロータス製のシャシーでデビューする予定でした。しかし、1964年1月になった段階でロータスの社内事情によりキャンセルされてしまったため、ホンダはたったの6ヶ月でマシンを一からつくりあげたのです。

四輪車づくりの経験が浅かったホンダはレース用のマシンも初めてで、課題は山積みでした。毎日宗一郎に怒鳴られては設計変更が繰り返されました。四苦八苦を乗り越えて完成したマシンは、日本車として初めてのF1出走を果たすことになったのです。

画像出典:Wikipedia

ホンダチームが選んだのはロニー・バックナムで、監督は研究所所付の中村良夫でした。中村は元々航空機のエンジニア(スバルの前身、中村飛行機)で、四輪のレースに魅かれて入社してきた男です。

実戦用のF1マシン第1号RA271のエンジンは、それまでの二輪の技術をそのまま四輪に活かしたもので、アイボリーホワイトのボディのフロントノーズには鮮やかな日の丸が描かれていました。エンジンとシャシーの両方を自前で揃えたチームは少数派で、欧州中心のF1界に純日本製F1マシンが衝撃を与えたのです。

 

第3章:ドイツGP開催

記念すべき第1戦は、熟成テストをしたオランダのコースのままのセッティングで臨んでしまいクラッシュ、リタイアしました。F1初体験のホンダチームは初歩的なミスを犯してしまったのです。

予選2日目、あと1周で規定走行が終わるというときに、ピストンの焼き付きでエンジンが潰れてしまいます。

何とかこぎつけた決勝の日、最後尾のグリッドから出発しました。

予選では1週もまともに走れなかったのに9位まで追い上げたことは、チームに大きな自信を与えたのです。

 

第4章:レースの現場に立つ中村の苦悩

ホンダのエンジンは、フェラーリやフォードのエンジンと渡り合えると中村は確信します。

ホンダのマシンは直線に強くてもカーブの立ち上がりが弱く、現状では1位を狙えないといいます。ほかのチームと同様、ルーカスの燃料噴射装置をつけるべきと主張します。

次のレースは、1964年のイタリア・モンツァでした。

マシンに装着されていたのはルーカスの燃料噴射装置ではなく、自社製のものでした。中村は滞在先から本社へ連絡を取ったのですが、宗一郎の命令で差し替えられていたことを知ったのです。

研究所から送られてくるマシンは、宗一郎の美学が盛り込まれていました。自社の製品にこだわる頑固さ、「機械であるからにはできるだけ金属を使って丈夫に組み立てられなければならぬ」という頑なさ、それはレースの現場に立つ中村にとって邪魔になるものだったのです。

 

今回ご紹介したお話の動画

今回お伝えしたストーリーは、ホンダ公式チャンネルが配信している動画でも楽しめます。

Honda原点コミックVol.5「来た、見た、勝った」

画像出典:ホンダ公式サイト

 

■ホンダ・バイク事業の歴史:全7話


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